HDCAMは最初の発売時点からSD機器の価格を意識して3割り増し程度の価格設定にしたと言う。それでももともと500万以上もするデッキではハイエンドのポスプロや放送局しか導入できない。アナログベーカムでは放送用のベーカムと完全互換の業務用機で100~200万という破格のシリーズを出してきた。HDCAMもそのうち低価格のものを出さないと本格的にテープメディアは消えてしまうのではないかと思っていた。しかしSONYはやはりやってくれました。予想以上に早いタイミングだと思う。HDCAMの据え置きVTRは既に5機種もラインナップされている。(4,725,000円~6,825,000円)
それに対し今回出たHDW-1800が、3,465,000円だ。機能的には省かれている部分もあるがLCDモニターが付いたりHDVのアダプターが付けられたりとむしろ使い勝手は良さそうだ。アナログVTRと違ってデジタルVTRは方式が同じであれば価格が安くても画質を落とすことはできない。そのため機能を増やしたり削ったりして価格の違いを出すしかないのだ。なのでいきなり200万なんて機種を出すと今までのものがほとんど売れなくなってしまう現象が起こる。
ノンリニア編集が主流になった今ではVTRに多機能を求めることはない。あくまでもテープストレージでありコンテンツ流通メディアでしかないからだ。放送局のデファクトスタンダードがHDCAMになってしまった今、他のフォーマットを探しても無駄だ。HDCAMが安くなるのを待つしかない。まずは第一歩である。
安くて高機能なものが後から出てくると古い機種を持っているところが手放すようになる。そうなれば中古市場も活性化してくるのだ。新品の最低価格のものより機能が落ちる古い機種はもちろんそれより安くなるわけで300万円を切るのも時間の問題だろう。アナログベーカムは定価220万の機種が10年落ちで40万以下で流通している。
勝手な想像だがSONYの戦略的にはHDCAMを低価格路線にシフトしてHDCAM SRを放送系スタンダードにしようということかもしれない…