机の上にある白い紙は白いと感じる。それが蛍光灯であれ電球の照明であっても。
テレビに映っているものも実際の色に関係なく物の色としてとらえられることがほとんどである。
ところが隣に置いて比較したりすると途端に微妙な色の違いに気が付く。自分がどんな環境でそれを見ているか意識することはまずない。
テレビやパソコンモニターの色設定も様々だが個々で見た場合この写真はちょっと暗いとか赤っぽいとか…これは手元にある別のものと比較しているため起こる。
放送局やポスプロ、印刷現場のモニター環境はそれら基準を統一するためある程度基準を決めているところがある。放送用のカラーバーなどはその典型である。
今ではモニターのキャリブレーションも自動で出来るものが安く手に入る。
またそのモニターを監視する部屋の照度、色温度、壁の色なども気を使う必要がある。
モニターだけ見ていては何が基準かわからなくなるからだ。
編集室を真っ暗にしてアクセントにブルーの照明…なんてことをするととんでもない配色を作る危険性がある(笑)
手元照明にハロゲンのダウンスポットを使っている編集室を見たことがあるがビデオモニターをハロゲンの色温度に合わせることは考えられない。
実はNTSCとハイビジョンでは基準の色温度が異なる。
NTSCは9300Kとかなり青い白設定になっている。ハイビジョンは6500Kである。
作り手側がそれを意識して作っているかは微妙だが一応決められている。
並べると相当色が異なって見えるはずだがアナログテレビと地デジテレビを並べてそんなに違うと感じたことはない。民生テレビの画質設定にも色温度の項目はあって好みに合わせて調整できるようになっている。
つまり気になる人は観賞する環境に合わせて自分で調整してくださいということである。
印刷物と違って絶対色がないのもテレビの特徴である。
ただデジタル映像なので記録されたデジタルデータは基本的に変わらない。
なのでテレビ局などでは撮影時にホワイトバランスを取って白いものをRGBで数値的に同じになるよう設定する。
これは撮影現場の被写体に対する光を全て同じ色に見えるようにという配慮である。
しかし映画やドラマなどはあえてその場の色をシフトして見せる場合が多い。
例えば時代劇で室内の明かりと言えばろうそくなどの燃える光源が基本なのであえてタングステン照明でもデーライトの色温度設定にしたりライトにアンバーのフィルターを足したりする。
夜のシーンではブルーにしたり…
この点でCMは難しいポジションにある。報道ではないのでホワイトバランスと言う概念は不要とも言えるが(あくまでも現場の色温度を認識した上でということだが)コマーシャルと言うこともあり商品やロゴの見え方にはシビアにならざるを得ない。
とはいえ前述の通り視聴環境は様々なわけでホワイトバランスを取った映像だから正確な色ですと言いきれるものではない。
あまり神経質になりすぎるのもいかがなものかと思うがオンエアーされて前後のCMと色がかなり変に見えるなどと言われると??なのである。
サウンドも含めてCMは短い時間で他の作品と並べられるため比較されやすい。
実に難しい問題である。