ノンリニア編集といえば撮影してきたビデオ素材をHDDに取り込んでデータレベルで加工して出来上がりを再びテープに戻すという作業である。以前はベーカムから取り込むためコンポーネント対応のキャプチャーカードを使っていた。これがけっこういい価格していた。草創期はコンピュータの性能がNTSC映像でもリアルタイム取り込みが出来ないため駒撮りをしていた。駒撮りコントローラーだけで100万以上していた。
その後レイドディスクを使ったビデオディスクレコーダーが出現しリアルタイムの取り込みが出来るようになったが、これも300万以上していた。今ではPCに高速ディスクを内蔵させてキャプチャーカードを入れれば非圧縮でもリアルタイム取り込みが出来るようになったがそれでもキャプチャーカードは60万くらいはしていた。
DVの出現で大きく変わりPCに iLinkが標準的に装備され特にキャプチャーカードを用意しなくでもビデオの取り込みが出来るようになった。しかしDVより高画質に取り込もうとするとそれなりのキャプチャーカードが必要になる。ところがビデオ収録はビデオテープにという考え方が崩れるようになり直接HDDに録画したりメモリーカードに録画できるカメラが出現してきた。こうなるとNTSCとかフォーマットに関係なく撮影時点で圧縮フォーマットを選べるようになる。
合成など後処理で加工が必要であれば高解像度、低圧縮のモードで収録すればいい。ドキュメンタリーなど長時間記録であれば高圧縮で収録すればいい。PCへも取り込みではなく直接メモリーなりHDDを接続するだけですぐ編集が可能になる。
コピーもテープの比ではなく超高速に出来る。ところが出来上がった作品をどこかに引き渡す場合、HDDやメモリーは媒体価格が高いため回収が容易なところならいいのだが納品しっぱなしのところになるとやはりコストの安いテープとなる。だが、高画質で記録しようとすると録画するデッキがとんでもなく高価である。
HDDはかなり安くなってきたから標準的な搬入用HDDパックを作り、通い用に使いまわすというのも手である。グラフィック業界ではMOでそのような使い方をしている。CD-Rが安くなった今ではあまり意味もなくなったが。ビデオではハイビジョンで放送クォリティを60分記録しようとするとブルーレイディスクでも到底無理で100GB単位のHDDが必要になってくる。
数百万もするテープデッキを購入するより数万円の100GBのHDDをやり取りしている方が現実的だと思うのだが。CMなら15秒HDD非圧縮で3GB程度だ。放送用の mpeg2に圧縮すると実は50MB程度になってしまう。放送業界も変わらなくっちゃですよ。
そのうちネットでの放送が当たり前になってくるのでしょうけど。ネットではHDでも1~2Mbpsで充分という考え方が定着してますからね。